オオカミ少年の話

むかしむかしあるところに、村外れに羊飼いの少年がいました。
少年は嘘つき者で、村へ出ては大きな声で「オオカミが出たぞー!!」と叫びました。
村人たちが大慌てで少年の元へ駆けつけるとオオカミなどどこにもおらず、慌てる様子を見て少年は笑い転げていました。
村人たちは少年にだまされたことに気づきこっぴどく叱りましたが、少年も羊も無事だったので安心して帰っていきました。
それからしばらくして、少年はまた同じように村人をだましました。
同じことを何度か繰り返しているうちに、少年にだまされて家を飛び出してくる村人は減っていきました。
しかしある日のこと、少年が羊の世話をしていると本当にオオカミの群れがやってきたのです。
少年は必死になって大声で叫んで助けを求めましたが、村人たちは少年の言うことを本気にせず出てきてはくれませんでした。
とうとうオオカミたちは少年と羊を襲い始め、村人たちが気づいた時には、跡形もなくなっていました。

【教 訓】
人は嘘をつき続けると、たまに本当のことを言っても信じてもらえなくなる。常日頃から正直に生活することで、必要な時に他人から信頼と助けを得ることが出来るという教訓を示した寓話であると一般には受け取られている。日本ではこの話を由来として、嘘を繰り返す人物を「オオカミ少年と呼ぶことがある。

【剣道への引用】
オオカミ少年の話は嘘をついてはいけないという教訓ですが、剣道ではこれを引用して、
・行くぞと見せかけて、行かない~を繰り返し~
・行かないと見せかけて、行く…で虚を突いた攻め方が必要であることを話して、実践しました。
『行くぞ』という行為について、
・初心者は足を半歩前に出す
・少し上級者は剣先を抑える行為をする
・熟達者になれば気で攻める

時間をかけて、じっくりと育て上げたいと考えます。

 

コメントする